ダイハツのムーヴキャンバスと新型nboxを比較します。
ムーヴキャンパスではなく、キャンバスです。
濁点です。
タントをベースにしたボディ、ムーヴラテ、ムーヴコンテに次ぐ派生車種3代目となります。
nboxと同じ、軽自動車でトールワゴン、女性を視野にいれたデザイン設計…。
コンセプトがnboxに近いため、実力が気になりますね。
目次
新型nboxとムーヴキャンバスの価格を比較!それぞれの弱点


グレード(モデル) | 2WD価格(8%税込み) | 4WD価格(8%税込み) |
---|---|---|
G “SA Ⅲ” | 1,490,400円 | 1,614,600円 |
X “SA Ⅲ” | 1,404,000円 | 1,528,200円 |
L “SA Ⅲ” | 1,252,800円 | 1,377,000円 |
G “ブラックインテリア リミテッド SA Ⅲ” | 1,555,200円 | 1,679,400円 |
X “ブラックインテリア リミテッド SA Ⅲ” | 1,479,600円 | 1,603,800円 |
G “メイクアップ リミテッド SA Ⅲ” | 1,555,200円 | 1,679,400円 |
X “メイクアップ リミテッド SA Ⅲ” | 1,479,600円 | 1,603,800円 |
平均価格 | 1,459,543円 | 1,583,743円 |
平均して20万円ほどムーヴキャンバスが安くなっています。
一見ムーヴキャンバスの方がお得なように見えますが、一つ問題があります。
ターボ仕様がないことです。
ここがムーヴキャンバスの価格的弱点ですね。
nboxもターボを抜きにすると平均価格は下がります。
ですので、ここで一度、nboxカスタムも表に加えた上で、ターボ抜きの平均価格を出してみます。
グレード(モデル) | 2WD価格(8%税込み) | 4WD価格(8%税込み) |
---|---|---|
G・Honda SENSING | 1,385,640円 | 1,516,320円 |
G・L Honda SENSING | 1,499,040円 | 1,629,720円 |
カスタムG・L Honda SENSING | 1,698,840円 | 1,829,520円 |
平均価格 | 1,527,840円 | 1,658,520円 |
あれ?ターボなしでもnboxの方が平均は高いですね。
まあ、カスタムを抜いたら、ムーヴキャンバスよりは安くなるようですが。
nboxか、ムーヴキャンバスかで迷い、かつ価格を気にする場合は、ターボ車という選択肢は自然と無くなっていくのではないでしょうか。
ターボ車を視野に入れた場合、ムーヴキャンバスはとたんにライバルとして弱くなるのです。
つまり「ターボがいい!」という人はムーヴキャンバスは選択肢から消える。
ターボ仕様の存在はnboxの優位性と言えますね。
しかし、価格で選ぶなら、nboxカスタムも視野から消えてしまいます。
値段が高いターボ車を抜きにすると、とたんに選択肢が狭くなるnbox。
ここがnboxの価格における弱点ではないでしょうか。
ここは価格の安さと選択の幅の広さという点で、ムーヴキャンバスの勝利だと思われます。
新型nboxとムーヴキャンバスの燃費を比較!
まずはnboxのJC08モードの燃費ですね。
次はムーヴキャンバスです。
2WD | 4WD | |
---|---|---|
JC08モード | 28.6km/L | 27.4km/L |
WLTCモード | 市街地:17.6km/L | 市街地:17.4km/L |
郊外:22.6km/L | 郊外:21.2km/L | |
高速道路:21.6km/L | 高速道路:20.3km/L | |
WLTCモード平均:20.6km/L | WLTCモード平均:19.6km/L |
ムーヴキャンバスは表にするまでもなく、カタログ燃費はわかりやすくなっています。
国の新基準の計測方法、WLTCモードがすでに採用されているのは大きなポイントですね。
カタログ燃費は非常に良好。
これで実燃費が良ければ、かなりのローコストカーですが…。
そこで実燃費に関する口コミを見てみましょう。
- 普段は街乗りしかしないので、15km/l当たりをウロウロしてます。
- 2000kmちょっと走って22.7km/Lでした。予想以上でした。
- 普段の通勤でリッター25~27km(主にエアコンの使用で変化)です。
信号少なめの一般道です。
初代日産ノート(1.5L)や2代目スイフト(1.2L)では同じ使い方で17~18kmほどでした。- 今の所ワイディング走る事が多いのですが、エアコン付けて18km/Lといったところ。
- 納車して120キロほど走りましたが、通勤メインで13キロと標示されてます。遠出するとどこまで伸びるか楽しみです。
引用元:http://review.kakaku.com
口コミによると、乗り出しで13km/L、大体が15km/L以上という結果のようです。
走り方によってはかなりの低燃費を実現できそうですね。
ムーヴキャンバスの実燃費も口コミを参考にさせてもらいました。
- ほぼ街乗りで16kmから17kmです。
- ストップ&ゴーの多い街乗りで13~14km/l程度。重いのでまあ仕方がないかと。
- 近所のスーパーまでの買い物使用だと、14キロ程。
夏場のエアコン常時使用だと、13まで落ちます。
坂道が多いのでしょうがないです。
一度高速道路を百キロほど使用した場合だと、17くらいまでは伸びるかな。
だけど、どうやったらカタログ値近くまで行くのか疑問です。- 燃費は満足です。今回、山坂道メイン、渋滞した街中等悪条件で合計423.9km二人で運転を交代しながら走りました。満タン法計測で23.33km/Lという結果がでました。カタログ上の燃費が28.6km/Lですので燃費達成率は81.57%でした。登りで結構踏んだ割にめちゃくちゃ燃費良かったです。
引用元:http://review.kakaku.com
短距離の走行だと燃費はかなり落ちるようですね。
逆に長距離走行だと燃費はかなり伸びるようです。
でも街乗りだけで400km以上走行することはそうそうないような…。
他の例も参考にしたのですが、大体14㎞/Lから18km/Lがムーヴキャンバスの実燃費といったところでしょうか。
印象としてはnboxの方が燃費がいい!という人が多く、ムーヴキャンバスは燃費が悪い!という人が多かった気がします。
そこでどっちが燃費がいいのかはっきりさせるために「e燃費アワード2017-2018」というデータをもってきました!
「新型車部門 ランキングTOP10」と銘打たれています。
それによると…。
引用元:https://matome.response.jp
新型nboxが上位に食い込んでいますね!
引き合いに出すデータ次第だろ!と言われそうですが、こういう燃費ランキングでムーブキャンバスの名は全然出てきません…。
だからやはり、ムーヴキャンバスはカタログ燃費と実燃費の差が激しいというのが実情になってきそうです。
実燃費はnboxの方がいい。
次の性能比較で触れますが、ムーヴキャンバスは重い車体とトルク不足が燃費を下げていますね。
これをここでの結論にさせていただきます。
新型nboxとムーヴキャンバスの性能を比較!差がはっきり出た!
引用元:https://www.honda.co.jp
諸元表の主な項目を表にしてみました。
両者の性能が一目両全ですね!
nbox | ムーヴキャンバス | |
---|---|---|
全長 | 3.395m | 3,395m |
全幅 | 1.475m | 1,475m |
全高 | 1.790m | 1,655m |
室内長 | 2.240m | 2,115m |
室内幅 | 1.350m | 1,345m |
室内高 | 1.400m | 1,285m |
車両重量 | 810~910kg | 910~920kg |
最小回転半径 | 4.5m | 4.4m |
最大トルク | 65<6.6kg・m>/4800(ターボは104<10.6kg・m>/2600) | 60<6.1kg・m>/5200 |
ムーヴキャンバスのトルクは若干低く感じます。
実際に口コミでもパワー不足で坂道がキツイという声を見かけます。
ムーヴキャンバスの最小回転半径は非常に小さいですね。
かなり小回りが利くのではないでしょうか。
約10cmの差…狭い路地でも切り返しができそうです。
重量はnboxよりかなり重たいですね。
特に4WDは1㌧近い重量です。
トルクの細さと重量が、坂道のキツさと燃費の悪さにつながっているのかもしれません。
その割に室内はnboxより1周り以上狭く思えます。
ムーヴキャンバスはガッチリと締まった重さがあると言えます。
しかし、室内の広さ、トルク、重量を見るに性能はnboxの方が勝利ですね。
新型nboxとムーヴキャンバスの安全性を比較!トップクラスの…
nbox、ムーヴキャンバスともに安全性はかなり高いと言えます。
自動車アセスメントという安全性を評価する基準があるのですが両者とも最高ランクのASV++を獲得。
引用元:https://www.daihatsu.co.jp
ムーヴキャンバスのスマートアシストⅢはソナーセンサーとステレオカメラ搭載でかなり強力。
nboxのHonda SENSINGもカメラを搭載していますが、単眼カメラなので、安心感はムーヴキャンバスの方がありますね。
衝突に対する回避機能もムーヴキャンバスは念入りです。
引用元:https://www.daihatsu.co.jp
nboxの衝突軽減ブレーキは段階的な回避機能はないようで、その点スマアシの方が強力に思えます。
その他、車線逸脱警報機能、誤発進抑制機能、先行車発進お知らせ機能といった両者共通の同じ機能もありますが、オートレベリング機能があるヘッドランプはnboxにはない機能となります。
オートレベリングとは、ステアリング(ハンドル)操作に合わせて向きが変わるヘッドランプ機能のことですね。
これにより、より進行方向の視界が確保しやすくなります。
逆にムーヴキャンバスにはない機能がnboxにはあります。
ACC(アダプティブクルーズコントロール)、標識認識機能がそれにあたりますね。
他にも横滑り防止機能など、両者とも安全性能は多数あります。
しかし決め手はもし歩行者にぶつかってしまった場合の最終防衛ラインにあるのではないかと思います。
引用元:https://www.daihatsu.co.jp
歩行者傷害軽減ボディ。
各所に緩衝材や、衝撃吸収スペースを設け、事故のダメージを抑えるようになっています。
これはnboxにはない配慮ですね。
もしかしたらこの機能を仕込んだ副作用として車体が重くなったのでしょうか?
とにかくムーヴキャンバスは安全性能に余念がありません。
圧倒的にムーヴキャンバスの勝利と言えます。
新型nboxとムーヴキャンバスのインテリアを比較!
こちらがnboxのインテリア。
引用元:https://www.honda.co.jp
こっちがムーヴキャンバスです。
引用元:https://www.daihatsu.co.jp
ムーヴキャンバスはエアコン操作系がシフトノブの向こうにあるのでちょっと操作しづらそうですね。
メーターも中央にあるため、視界が前方から反れてしまい、ちょっと怖い気がします。
引用元:https://www.daihatsu.co.jp
助手席前方に収納スペースがありますが、nboxのように乗せるタイプではなく、入れるタイプです。
どちらがいいかは好みによりますが、厚みが制限される分、ムーヴキャンバスの方は使いにくそう。
引用元:https://www.daihatsu.co.jp
あまり便利そうには感じないムーヴキャンバスのインテリアですがシート下には収納があって、倒れそうな荷物を固定する用途にも使える点には個性をかんじましたね。
引用元:https://www.daihatsu.co.jp
他にも決して収納は少なくないムーヴキャンバス。
しかしnboxを超えるほどではない…。
とまあ、nboxをひいきしているような書き方をしてはいますが、極めつけはシートの仕様ですね。
ムーヴキャンバスもシートアレンジができるのですが、ちょっと中途半端に感じてしまいました。
引用元:https://www.daihatsu.co.jp
う~ん。どうせならフルフラットになればいいのに。
デコボコしてるのは惜しいですね。
ボディカラーに応じてインテリアの色も変わる点は、基本一色のnboxよりカラフルで良いのですが、他の要素が煮詰まってないのが気になってしまいました。
ここではnboxのインテリアの方がいいということにしておきます。
新型nboxとムーヴキャンバスを比較した結論。買うなら…
価格と安全性ではムーヴキャンバスが優秀で、性能と燃費ではnboxが優秀ですね。
最後のインテリアが決め手となっていて、今一歩出来上がっていないインテリアがムーヴキャンバスの敗因となりました。
買うならnboxの方がいいと思います。
女性を視野にいれているということで、ターボはラインアップされていないようですが、女性もターボは欲しいと思います。
インテリアと重い車体を動かすトルクを改善すれば、ムーヴキャンバスも十分nboxの勝てる車だと思います。
次の世代が来るとすれば名前は何になるのでしょうか。
ラテ、コンテ、キャンバスとくれば、ムーヴカフェとかムーヴパレットでしょうか?
ネーミングにも注目ですね。